移籍問題

ここ最近野球やサッカーで移籍についていろいろな問題が生じていますが、それに関して少し書きたいと思います。
まずサッカーでは鹿島からマルセイユ中田浩二が移籍金0で移籍しました。これについては、中田浩二は1月31日で鹿島との契約が切れるため、契約満了を以てマルセイユと新たな契約を結んだという形を取りました。この事実だけをみると特に何の問題もないように思えますが、ここで問題となったのが、ヨーロッパと日本との契約の違いです。ヨーロッパでは、契約が満了すれば、選手はフリーとなり、どこのチームにも自由に移籍出来るのですが、日本の場合は契約が満了しても、他のチームに移籍する場合には、移籍金が発生します。
マルセイユはその点を考慮して、多少の移籍金(2600万円)を鹿島に払おうとし、鹿島はあまりに低いその金額を拒否したのですが、結局本人の強い意志に折れる形で無償移籍を認め決着がつきました。
ヨーロッパや南米では、契約満了が近づくと事前に更改を行って、移籍金0での移籍を回避しようとしますが、日本ではまだその意識は希薄であったために、今回の騒動となったわけです。

次に野球を見ると、井川や上原がポスティングでのメジャー移籍を要求し、球団側はあくまでFAでの移籍以外は認めないとしています。でも実際のところ、今シーズンの移籍云々は別として、FAで出て行かれるより、ポスティングでの放出の方が球団としては得なんですよね。つまりFA権獲得の1年前にポスティングで移籍させるのが一番利口なやり方なわけです。(イチローのように)しかし、日本の球団はあくまでFAでの移籍しか認めたくない雰囲気にしています。

つまり日本では、サッカーも野球も一度結んだ契約は必ず満了しなければならないと考えているようです。球団に不利になっても、契約の方を優先させようとしているわけです。(契約を規約と言い換えても良いですが)球団はもう少ししたたかに交渉した方が良いんじゃないですかね。どうせ出て行かれるんなら、少しでもその選手の移籍によって利益を得るようにしたほうがいいでしょう。要は球団経営はもう少しビジネスライクにするべきだと思います。今や野球もサッカーも日本だけでは成り立たなくなっているのに、日本国内でしか通用しないシステムを改めて、海千山千の海外のチームやエージェントとやり合っていかないと、食い物にされて終わってしまうでしょう。